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高校野球について語る#21 選抜観戦記③

第90回選抜高校野球大会 1回戦 明徳義塾(高知) vs 中央学院(千葉)

2018年の第90回記念の選抜高校野球。筆者の目当てのカードである智弁和歌山 vs 富山商業の一戦を見る前に、この試合を観戦することにした。

明徳義塾は言うまでもなく高校野球の名門。当時のチームは前年の選手権でも好投したエース市川(現ヤクルト)、4番谷合を中心としたチームであった。これに対し、中央学院は初出場。中央学院には大谷拓海と言う名の選手がいたが、彼は右投左打の1番ピッチャーである。すなわち二刀流である。同じ苗字の大谷翔平をイメージさせるのは言うまでもない。この両チームは前年の明治神宮大会でも対戦しており、その時は明徳義塾が5-3で勝利していた。

試合は7回までは明徳義塾ペースで進んだが、3-1で迎えた8回表に試合が動く。市川が制球に苦しみ4四球。また甘い球は痛打されるなどして同点に追い付かれる。なんとか2アウトまで漕ぎ着けるが尚も満塁のピンチ。ここで中央学院の西村がセンター前に勝ち越し2点タイムリーを放つ。この回は中央学院が演奏していた『シダックスファイヤー』の迫力が凄かったことを覚えているが、それが中央学院打線にも乗り移ったのか一気に逆転。この回4点を奪って試合をひっくり返した。

しかし、8回に1点を返した明徳義塾。ドラマは9回に待っていた。9回裏2死1、2塁と同点、サヨナラのチャンスを迎えると、ここで4番の谷合が登場。この試合はここまで全く当たっていない主砲であったが、3球目の甘いボールをジャスチミート。打球はセンター後方へ飛んでいき、そのままバックスクリーンに飛び込む逆転サヨナラスリーランホームラン。2004年にも逆転サヨナラスリーランを見ていたので、当時の記憶がフィードバックしたことを覚えている。

この試合は明徳義塾が7x-5で試合を制したが、続く3回戦は日本航空石川に逆転サヨナラ負けを喫したのであった。