パワプロ劇空間

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【パワプロ2023】島袋洋奨(2010 興南高校)

沖縄県初の選手権制覇&春夏連覇

1. 基本情報

島袋 洋奨(しまぶくろ よううすけ)

生年月日:1992年10月24日

出身:沖縄県

打席:左投左打

ポジション:ピッチャー

2. 経歴

興南高校

中央大学

ソフトバンク(2015〜2019)

3. 2009〜2010

100年以上の高校野球春夏連覇を果たしたチームは数少ないが、その中の一校として沖縄の興南高校がある。2010年夏の甲子園決勝のマウンドにいたのは島袋洋奨。2009年の春から4季連続で甲子園に出場していたが、2009年は春夏ともに初戦敗退。特に夏は初戦で今宮(ソフトバンク)擁する明豊に3点リードを追いつかれ、最後はサヨナラ負けを喫した。

この敗戦から島袋は進化する。翌年の選抜では関西、智辯和歌山を下して準々決勝は帝京(東京)。松本(日ハム)山﨑康(DeNA)が在籍していた優勝候補との一戦を被安打5の完封勝利で制す。準決勝の大垣日大に圧勝して迎えた決勝戦。相手は再び東京勢の日大三。現在日ハムで活躍する山崎福也との投げ合いは熱戦に。序盤は連投の影響からか3失点した島袋。しかし、打線が援護して逆転する。しかし、再び6回裏に2失点して試合は5-5の振り出しに。ここから試合は両投手の投げ合いとなる。島袋は尻上がりに調子を上げて、7回以降はエラーとヒット、四球の3人の出塁に抑える。結果、延長12回表に5点をとって勝ち越した興南が試合を制して優勝。過去2回は終盤に崩れていた島袋であったが、見事12回を投げ切り成長した姿を見せた。

沖縄県勢初の夏の甲子園全国制覇が期待されて乗り込んだ第92回選手権。初戦の鳴門を下した島袋の興南は2回戦で名将・馬淵監督率いる明徳義塾と激突。中盤までは明徳も粘る展開となったが、終盤に突き放した興南が快勝。3回戦も強豪・仙台育英との接戦を制して準々決勝に進出した。

ベスト8の相手は聖光学院。魔球スプリットを操る歳内(元阪神)は優勝候補の広陵を下して勢いに乗っており、注目の一戦となった。試合は聖光学院が島袋をとらえて2回に3点を先制する。しかし、当時の興南は島袋を強力に援護する打線の存在があった。切込隊長の国吉大陸、現オリックスの大城滉二、中心バッターの我如古(この試合はノーヒット)らが形成する打線の破壊力は十分で終わって見れば10-3と快勝。島袋も3回以降は無失点に抑えて勝利に貢献した。

準決勝は地元兵庫の報徳学園。午後からアルバイトに行く必要があった筆者は途中までテレビ観戦していたが、試合は完全な報徳ペース。立ち上がりに失点することが多かった島袋は、この試合も2回までに5点を失う苦しい展開。「これは興南も負けだな」と思い、アルバイトに向かったが、休憩時間にチェックすると何と興南が6-5で勝利していた。試合経過を確認すると、過去の試合同様に尻上がりに調子を上げた島袋に打線が目覚め、前の試合無安打の我如古が4安打の固め打ち。中盤から終盤にかけての3イニングで計6点を挙げて逆転。最終回の同点のピンチも三振で切り抜け、決勝に進出した。

春夏連覇、そして県勢初の選手権制覇をかけて迎えた決勝戦。相手は一二三慎太(元阪神)がエース、キャッチャーは4番も務める大城卓三(巨人)東海大相模。序盤は両エースの投げ合うが、無得点で迎えた4回裏に興南打線が爆発。一挙7点を挙げて優位に立つと、6回には我如古の一発も飛び出し、大量13得点を挙げる。最後は島袋が空振り三振に抑え、沖縄県民悲願の夏の甲子園制覇を春夏連覇の偉業で果たしたのであった。因みに、試合終了後に甲子園球場で起こったウェーブは印象深いシーンである。

4. 査定

5. 査定ポイント

(基礎能力)

コントロールD58:四球率は2.36。高校野球としての制球力は普通。

変化球Vスライダー、カーブ、ツーシーム。フォークも投げていましたが、春まではスライダーメインであったのでオミット。

(特殊能力)

対左打者B:2010年春夏通算で対左打者被打率は.218、対右は.255。

球持ち○:球の出所が見えにくいフォーム。

奪三振奪三振率は9.5。

フライボールピッチャー:フライアウト率はゴロの1.3倍。ストレートを下側からコンタクトして打ち上げる打者が多かった。

クイックE:クイックタイムは早くても1.3秒程度。

パワナンバー:12400 32580 69232