パワプロ劇空間

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【パワプロ2023】松坂大輔(1998夏 横浜高校)

平成の怪物

1. 基本情報

松坂 大輔(まつざか だいすけ)

生年月日:1980年9月13日

出身:東京都

打席:右投右打

ポジション:ピッチャー

2. 経歴

横浜高校

・西武(1999〜2006)

レッドソックス(2007〜2012)

・メッツ(2013〜2014)

ソフトバンク(2015〜2017)

・中日(2018〜2019)

埼玉西武(2020〜2021)

3. 1998年夏の甲子園

選抜決勝で関大一高を下して優勝し、春夏連覇を目指して乗り込んだ横浜高校のエース松坂。しかし、初戦の柳ヶ浦(大分)戦は立ち上がりから制球に苦しむ。先頭バッターにいきなりストレートを弾き返されツーベースを被弾。送りバントは三塁で封殺するが、その後は四球、死球を与えて満塁のピンチ。ここは何とか抑えて乗り切るが、4回に失点。この試合の松坂はコントロールが不安定で6四死球を献上。打線も初戦の難しさから7回まで1-1の接戦となったが、終盤に引き離して勝利を収めた。

2回戦は杉内俊哉(ソフトバンク、巨人)擁する鹿児島実業。好投手同士の対決はまさに緊迫した投手戦に。松坂は初戦と違って安定感のある投球で凡打の山を築き、無四球でほとんど隙を与えず。杉内も横浜打線を翻弄して5回まで0-0。しかし、スタミナ不足からか杉内は終盤に崩れ、8回に一挙5失点。この回には松坂もレフトスタンドに2ランホームランを放つ。ピッチングだけでなくバッティングセンスもあった松坂が投打に躍動し、3回戦に進出した。

3回戦は星稜(石川)。この試合も松坂は好投。高めのストレートを警戒した相手打線に対し、スライダーとチェンジアップを活かして奪った三振数は13個。被安打3、与四球1の安定感ある投球で難なくベスト8に進出した。

そして準々決勝の相手は選抜準決勝でも対戦したPL学園(南大阪)。この試合は筆者もテレビ観戦していた。序盤、松坂はストレートを捉えられて2回に3失点と苦しい立ち上がりに。しかし、打線もPL学園先発の稲田を打ち崩し試合は接戦に。4-5の1点ビハインドの8回に同点に追いつくと、試合は延長戦に。10回表に勝ち越しに成功するが、その裏に失点して引き続き試合は続行。松坂にとっては相手の一番バッターである田中一徳(元横浜)に苦しみ、4安打を許してその内2回が失点につながった。16回表に勝ち越した直後も、田中に出塁を許し、その後内野ゴロの間に生還されて再び同点に。しかし、その直後の17回表に常盤がPL2番手の上重(元日テレアナウンサー)から勝ち越し2ランホームランを放つ。その裏の攻撃を三者凡退に封じてゲームセット。現代の高校野球ではあり得ない(と言うか批判を浴びる)200球を超える投球で何とか勝利を収めたが、松坂の右肘はかなりのダメージを負っていた。

翌日の準決勝の相手は明徳義塾(高知)。現在では休養日や準々決勝が2日に分けられているが、当時はそのような配慮はなく連続で行われていたため、松坂はレフトで出場。先発は控え投手が務めたが、試合は明徳ペース。打線も相手エース寺本(元ロッテ)を攻略できず、8回表が終了した時点で0-6のビハインド。春夏連覇を目指した松坂と横浜高校の戦いもこれまでか!?と思いきや、その裏に打線が繋がり4得点。甲子園球場の雰囲気が変わり始めた中で、3塁側ベンチ前では松坂が右肘のテーピングを外す姿が。なんと松坂が9回のマウンドに上がったのである。松坂は四球を許すが無失点に抑えて流れを攻撃に持っていくると、8回に続き打線がつながり同点に。最後は柴が寺本のストレートをセンター前に運んでサヨナラ勝ち。0-6からの大逆転勝ちで、遂に春夏連覇にあと1勝と迫ったのであった。

↑(左) 勝ち越しHRを浴びる上重アナ (右) まさかの逆転負けに倒れ込む寺本

京都成章とのファイナルでは圧巻の投球。四死球は与えてもヒットは許さず、守備陣も球際に強い守備で貢献。8回を終えて、京都成章打線は未だノーヒット。そして、9回も1アウト、2アウトを奪い、最後のバッターをスライダーで空振り三振に抑えてゲームセット。「記念大会を締めくくる、横浜松坂、決勝戦ノーヒットノーラン!」(当時のABC放送の実況)。準々決勝以降は接戦、いや激戦となったが、粘り強く戦い抜いた末の春夏連覇であった。

4. 査定

5. 査定ポイント

(基礎能力)

変化球:Hスライダー、カーブ、サークルチェンジ。基本的にはカーブでカウントをとり、ストレートやHスライダーで三振を狙う投球スタイル。

(特殊能力)

クイックB:クイックタイムは最速1.05秒(手動計測)。

打球反応:ピッチャー返しを受ける場面が多かったものの、ほとんどの打球に対応できていた。

れ球:制球力は悪くないが、死球も多く、高めに抜けるボールも多かった。因みに、3回戦で対戦した星稜の監督は「高めに抜けるボール球に注意したい」ともコメントしていた。

対ピンチE:得点圏被打率は.143、ランナーなし時の被打率は.114。

高速チャージ送りバントの処理が上手く、何度も二塁や三塁で封殺していた。

チャンスメーカー:ランナーなし時の打率は.467。得点圏打率は.375。

パワナンバー:12300 52464 92481