パワプロ劇空間

パワプロの再現選手や栄冠ナイン、高校野球について語ります

【パワプロ2023】真壁賢守(東北高校)

メガネッシュ

1. 基本情報

真壁 賢守(まかべ けんじ)

生年月日:1986年5月3日

出身:宮城県

打席:右投右打

ポジション:ピッチャー

2. 経歴

東北高校

東北福祉大学

・HONDA

3. 東北高校時代

2014年夏の甲子園の3回戦、日本文理は1点を追いかける9回裏に新井がレフトスタンドに逆転サヨナラホームランを放った。この時、マウンド上ではメガネが印象的な富山商業・岩城がうなだれていた。

この場面から遡ること10年。同じようにサヨナラホームランを浴びてマウンド上でうなだれるメガネの投手がいた。それが真壁賢守である。ダルビッシュ(パドレス)と共に東北高校投手陣を支えた背番号18の控え投手である。

メガネッシュ」とか「マカベッシュ」とも呼ばれていた真壁が脚光を浴びたのは2003年夏の甲子園である。初戦の筑陽学園戦、東北は初回に7点を奪ったが、ダルビッシュが故障で早々にマウンドを降り、二番手も打ち込まれて急遽マウンドに上がる。無死満塁のピンチで登板したこともあって3点を失うが、ここから真壁は安定したピッチングを見せ、その後の7回を無失点に抑えた。脇腹痛や成長痛でダルビッシュが万全な状態でない中、真壁は準々決勝の光星学院戦(青森)、準決勝の江の川戦(島根)にも先発、中継ぎで登板して好投。惜しくも優勝は逃したが、チームの準優勝に大きく貢献した。因みに、優勝した常総学院の故 木内監督は「決勝の先発が真壁や采尾(うねお)なら勝つのが難しかった」と語っている。

翌年の選抜。優勝候補として三度甲子園に乗り込んだダルビッシュ。初戦の熊本工業相手になんとノーヒットノーランを達成し、順調な出だしを見せる。しかし、2回戦の大阪桐蔭戦の途中でマウンドを真壁に譲る。実は体調が万全ではなく、加えて右肩痛も影響していたことが原因であった。しかし、真壁は相変わらず安定した投球でリードを守り切る。

そして迎えた準々決勝。相手は秋の明治神宮大会で敗れている済美(愛媛)。レフトで出場したダルビッシュに代わって真壁が先発。序盤はホームランを浴びたが、尻上がりに調子を上げて6-2てリードして最終回のマウンドに上がった。粘る済美打線に連打と内野ゴロの間に2点を返されたがアウトカウントは2個。あと一人まで追い込むが、ここから連打を浴びる。迎えたバッターは髙橋勇丞(元阪神)。簡単に2ストライクとするが、勝負を焦った真壁はストレートをレフトスタンドに逆転サヨナラ3ランを浴びることに。ライトスタンドで観戦していた筆者もしばらく呆然としてしまう、済美にとっては劇的、東北にとっては悲劇の幕切れとなった。

この4ヶ月後、最後の甲子園にダルビッシュと真壁は出場。北大津遊学館を完投で下したダルビッシュは3回戦も千葉経大附属相手に9回2アウトまで無失点に抑える。しかし、打ち取った当たりがエラーとなって同点に追いつかれる。雨が降る中10回表、ダルビッシュは勝ち越しタイムリーを浴びて降板。ここで真壁がこの夏の甲子園初のマウンドに。しかし、四球でピンチを招くと、決定的な3点目となるタイムリーを浴びる。最後はダルビッシュが見逃し三振に倒れてゲームセット。ダルビッシュと真壁が戦った甲子園はここで幕を閉じることとなった。

↑真壁に声をかけるダルビッシュ(右)  見逃し三振の倒れ立ち尽くすダルビッシュ。奥は喜ぶ松本啓二朗(元横浜)。

高校卒業後、真壁は東北福祉大学に進学。プロ入りも期待されたが故障もあってドラフト指名はされず。Hondaに入社後野球は引退したが、今でも記憶に残る名選手であった。

4. 査定

5. 査定ポイント

(基礎能力)

コントロールC61:4回の甲子園で登板した試合でのBB/9は1.9。

変化球:スライダー、シンカー。右バッターにはスライダー、左バッターにはシンカーを主に投げていた。

(特殊能力)

ナチュラルシュート:シュート方向成分の多いストレート。

緊急登板○:度々緊急登板してチームのピンチを防いだ。

寸前済美戦の逆転サヨナラHRから。

シュート回転済美戦の最後の場面は完全なシュート回転。

パワナンバー:12300 02419 72864