パワプロ劇空間

パワプロの再現選手や栄冠ナイン、高校野球について語ります

【パワプロ2023】坂口真規(智辯和歌山)

記憶と記録を残したスラッガー

1. 基本情報

坂口 真規(さかぐち まさき)

生年月日:1990年9月29日

出身:和歌山県

打席:右投右打

ポジション:ファースト、サード

2. 経歴

智辯和歌山高校

東海大学

・巨人

3. 2007、2008の甲子園

2007年の第89回選手権。2年生の坂口は初戦で佐藤由規(元ヤクルト、楽天)擁する仙台育英と対決。大会屈指の好投手との試合は筆者も球場に足を運んで観戦した。1、2打席凡退し、迎えた3打席目。甘く入ったスライダーを完璧に捕らえると打球はレフトスタンドに。0-2からの同点ツーランで試合を振り出しに戻す一打となった。試合は1年生岡田(現中日)の粘投も実らず敗れたが、印象的な活躍で高校野球ファンにインパクトを与えた。

翌年、2008年の90回記念大会。智辯和歌山は初戦で済美(愛媛)、2回戦で木更津総合(西千葉)を下して3回戦へ。ベスト8を賭けた相手は駒大岩見沢(北北海道)。選抜を含め、この年の智辯和歌山打線はエンジンのかかりが遅いことが課題であった。そして、この試合も1、2回戦同様に打線はなかなか良い形になれず、一度は逆転するが再逆転され、2-3のビハインドで終盤8回を迎える。相手エース・板木も疲れが見え始めていたこの回、智辯和歌山は2番芝田、3番勝谷の連続ヒットで逆転のチャンス。ここで打席には4番坂口。ここまで3打席凡退していたが、初球のど真ん中のストレートをジャストミート。打った瞬間、ホームランと分かる当たりで逆転に成功する。すると、ここから打線がつながり奪った得点はなんと10点。ここで、この回坂口が2回目の打席を迎えると、低めのボールを掬い上げてレフトポール際に2打席連続ホームランを放つ。甲子園記録となる1イニング2本塁打で試合を締め括った。

2年ぶりのベスト4を賭けた準々決勝の常葉菊川戦は乱打戦。序盤は2-0でリードしていた智辯和歌山であったが、中盤にまさかの13失点。このまま大敗するかと思われたが、ここから逆境の智辯が本領発揮。8回に打線がつながり、坂口の走者一掃のタイムリスリーベースなどで4点を返すと、9回も田圃のホームランなどで4点を奪って10-13に追い上げる。しかもまだノーアウト。しかし、ここで試合の行方を左右するビッグプレーが飛び出す。ノーアウト1塁から勝谷の放った1、2塁間へのゴロを、相手セカンド町田友潤が飛びつく。そのまま素早い動きでショートに送球し、4-6-3のダブルプレーを成立させたのである。「甲子園史上最も上手いセカンド」と評される町田のファインプレーで流れが断ち切られると、最後は坂口がサードゴロに倒れゲームセット。勝谷の打球が抜けていれば、もしかしたら坂口の一発で同点になっていたかもしれなかっただけに、智辯和歌山にとっては惜しい結果となった。

試合後、テレビ朝日の実況は坂口に対し、「記録と記憶を残し甲子園を去ります」と発言していたが、まさにその通り。16年経過した今でも記憶に残る活躍であった。

↑2本塁打を放って喜ぶ坂口(左)。準々決勝で敗れてうなだれる坂口(右)

4. 査定

5. 査定ポイント

(基礎能力)

パワーC61:金属バットではあるが、飛ばす力は十分。

走力D55:50mは6秒4。足の速さはまずまず。

(特殊能力)

プルヒッター:強振時は基本的に引っ張り。

逆境○仙台育英駒大岩見沢常葉菊川との試合ではいずれもビハインドの場面で長打を放っている。

ローボールヒッター:低めのボールを掬い上げる打撃が特徴。

マルチ弾:1イニング2本塁打の記録は今でも抜かれていない。

走塁E:足をけがしていた影響の可能性はあるが、一塁への到達タイムは遅め。

パワナンバー:12500 72428 19532